“歯周病”という言葉はよく耳にしたことがあると思います。
歯周病は歯ぐきの病気で、歯肉炎と歯周炎に大きく分けられます。歯肉炎は、歯ぐきは腫れているが、歯を支えている骨(歯槽骨)は損傷を受けていない状態です。歯周炎は歯肉炎がさらに進み、歯槽骨が溶けている状態とされています。歯磨きが隅々にまで行き届かず、残ってしまったプラーク(歯垢)が原因です。どちらも自分ではほとんど気が付かないので、わかったときには重症になっている場合が多くあります。重症になると、歯ぐきから血が出たり、歯が抜けてしまう恐い病気です。歯ぐきの先が赤く腫れて丸くなっていたら注意が必要です。成人の約8割が歯周病とも言われています。
大人になってから歯を失う一番大きな原因も歯周病です。歯を抜く原因は虫歯、歯周病の他、事故などによる歯の外傷で抜けたり折れたりするケースや、歯列矯正の治療のために歯を抜くケースなど様々です。しかし、大きな原因となると、虫歯と歯周病の2つがあげられます。
虫歯が原因で歯を抜く割合は、15歳から30歳前半まで年をとるにつれて増えていますが、それから上の年齢では、割合としては次第に低くなっています。
歯周病が原因で歯を抜く割合は、30歳代後半から50歳代にかけて大幅に増えて、その上の年齢でも、一番大きな割合になっています。
歯周病は早いうちからの予防が大切です。できるだけ長く自分の歯を保っていられるよう、歯科医院での定期的なクリーニングをオススメします。